[889] モダン楽器とピリオド楽器。 投稿者:沖縄のdokichi 投稿日:03/01/07(Tue) 14:01
最近は、ピリオド楽器を使った演奏が全盛のようですが皆が皆ピリオド楽器を使う演奏に傾いていて正直面白くないです。
 私は、なんか・・アンチ”ピリオド楽器派”です。食わず嫌いって言ったらその通りなのですが。(皆が皆これがいい〜って言う流れだと聞く気が出ないのです)いつ頃からそんなにモダン楽器演奏が拒否みたいな感じになってしまったのでしょうか・・。(元々ピリオド楽器演奏をしてた人をせめてるのではありません・・。)
 長くクラシックを聞いてる人の意見を聞きたいな・・。

[895] Re: モダン楽器とピリオド楽器。 投稿者:吉会芸術活動促進部主任代行 投稿日:03/01/11(Sat) 00:32 <URL>
まぁ、昔の音楽を昔の楽器で…という視点というのは、たしか、イギリスのA.Dolmetschあたりがハシリでしたかね。
まぁ、何事に関しても、「原点に帰ろう」というリバイバルの姿勢は、昔から度々現われてきていたもので、今は、そのリバイバルの大きな波の真っ只中なのでしょう。

しかし、モダン楽器が邪道で、ピリオド楽器が正道…という価値観は、いささか極端で安直だなぁ…と感じています。
邪道であっても、自分の気に入ったものは、気に入ったものですし、正道であっても、自分に受け入れがたいものは、受け入れがたいものなのです。
学問的な探求において、「当時の演奏様式はどうであったか」という研究は、非常に大事な研究であり、今後とも続けていただきたいものですが、その研究成果を「錦の御旗」に仕立てて、「これこそが正しい!ほかは間違っている!」と、軽々しく自分のもの意外のものを非難することは、音楽愛好家の楽しみを狭めることにほかなりません。
(また、他を貶めることによってしか自分の主張の正当性を証明できないような論というのは、どうも私には馴染めません)

私にとっては、自分にとっていい音楽であれば、ピリオドだろうがモダンだろうが、大して関係ないのです。

[894] Re: モダン楽器とピリオド楽器。 投稿者:リベルテ 投稿日:03/01/08(Wed) 19:00 <URL>
dokichiさんどうもです。
この話題は奥が深いので話題ですね。
バロックや古い時代の作品では違和感がなかった私も、最初にモーツァルトの作品をピリオド楽器の演奏を聴いた時にはどうしてもなじめなかったです(^^)
けんさんの言われるようにピッチの問題も大きいですね(^^)
特に生の場合は音量のバランスの問題は絶対に逃れらないようです。
録音の場合は結構救われるようですね。
とにかくモダン楽器ですり込みが出来ている曲ではやはり違和感がつきまといまとうのが私の体験です。
でもピリオド楽器による演奏で従来の演奏では味わえなかった曲の魅力が感じられることも多く、聴き手としてはどちらも毛嫌いせずに接したいものです。
ただ古い時代から古典派までの作品では古楽器による演奏を学究的に行う課程で、楽譜に対する検証が行われていて、この成果は見過ごすことの出来ないものだと思っております。
私の愛好するボッケリーニ作品など顕著な功績があったと思っております。

[893] 演奏する場所を選べば・・・ 投稿者:けん 投稿日:03/01/08(Wed) 00:23 <URL>
良く響く教会やお城などで演奏するのなら古楽器でもよ〜ございましょうが、
普通のホールじゃあねぇ・・・
CDで聴くととんでもなく大きな音で録音されているけど、実際は
楽器自体がそんなに響くわけでもなく、残響音の少ないホールじゃ
古楽器の世界に浸れないでしょうね。
ガンバのための曲だったらガンバで弾いた方が良いけど、あとはまぁ、
場所によりけりじゃないかと言うのが僕の意見。
本音は、古楽器はピッチが低いんでちょっといらつくからあんまり聴きたくない。

[892] Re: モダン楽器とピリオド楽器。 投稿者:tombi 投稿日:03/01/08(Wed) 00:10 <URL>
>  私は、なんか・・アンチ”ピリオド楽器派”です。食わず嫌いって言ったらその通りなのですが。(皆が皆これがいい〜って言う流れだと聞く気が出ないのです)いつ頃からそんなにモダン楽器演奏が拒否みたいな感じになってしまったのでしょうか・・。(元々ピリオド楽器演奏をしてた人をせめてるのではありません・・。)
>  長くクラシックを聞いてる人の意見を聞きたいな・・。

これはなかなか面白いスレッドですね。私も長らくモダーン楽器で聞いてきた方なのでどちらかと言えばモダーン楽器派でしょうか。モーツアルトのSymphony などもワルターやベームなどそちらの方で馴染んでいるのでなかなかピリオド楽器と言われてもね。

クラシック音楽にも流行があり、今時の(音楽に限らず)、キーワードはオーセンティック(authentic)でしょうか。

私の記憶では、古楽器による演奏が初めて市場に出てきたのはコレギウム・アウレム合奏団のヘンデルの「水上の音楽」だったのではないかと思います。それでももう30年前になります。しかしこの時は今までストコフスキーの演奏を聞いていた耳には、非常に新鮮かつ凄い驚きでした。組曲の並び方にも驚きを覚えました。authentic を目指していたと言って良いでしょう。その後、程なくしてアーノンクールのヴィヴァルディの「四季」なども出てきました。これも衝撃的な演奏でしたが、非常に攻撃的(aggressive)とも感じました。この指揮者の個性とも言って良いと思います。その後CD時代になって例えばピノックの「水上の音楽」やガーディナーの「メサイア」等は私にとって非常に受け入れやすいものとはなりました。

それから、もう1世代が過ぎていますから、authentic は音楽大学辺りでももう当然のこととなっていることと思います。ですから楽器にせよ・奏法においても、ヴァイオリンでもフラウト(フルートではない)でも声楽においても然りです。新たな研究・発見=学問と結びついた音楽=再現芸術なのでしょうね。

でも、兎も角、音楽は学問ではないのが面白いところ。新しい研究成果による楽譜・古楽器・奏法が必ずしも満足させてくれる訳ではありません。又、わざわざ演奏しづらい楽器でする必要もあるのかとも思えます。演奏する側にとっては新しさ・originalityを常に求められるのでやむを得ないことなのかも知れませんが。

しかし、聞き手側にとっては色々な選択肢があるのでそれだけ楽しみも増えるような気もしないではありません。温故知新なのかなあ。(そういえば温故の温というのは暖める、情愛なのかしらん。)






[888] 今年もいろいろ教えてください 投稿者:オグラ 投稿日:03/01/01(Wed) 12:05 <URL>
tombiさん、私のつたないHPへの書き込み、ありがとうございます。
ついつい、こちらの掲示板にも書き込ませていただきました。今年も宜しくお願いいたします。
それにしてもアクセス数が4万件を超えるとはすごいですねぇ。
↓もんすけさんもそうですが、コダーイに関する専門性の高い問い合わせが時折来ます。合唱関係の場合はほぼ無条件にtombiさんのHPと掲示場を紹介させてもらっています。その甲斐あってか、最近は最初からtombiさんに問い合わせてくれる方が増えたようで助かっております。

[891] Re: 今年もいろいろ教えてください 投稿者:tombi 投稿日:03/01/07(Tue) 22:56 <URL>
おぐらさんにはいつも紹介させて頂いたりとかいろいろとお世話になっております。こちらこそ色々又教えて頂きたいと思っています。今年も宜しくお願い致します。m(__)m

[887] HUST 投稿者:もんすけ 投稿日:02/12/19(Thu) 21:06
始めまして。もんすけといいます。
今度男声合唱で、コダーイのHUSTを歌いますが、どなたかこの曲に関して詳しい事をご存知のかたがいらっしゃったらお教え下さい。
よろしくお願いします。

[890] Re: HUST 投稿者:tombi 投稿日:03/01/07(Tue) 22:52 <URL>
> 今度男声合唱で、コダーイのHUSTを歌いますが、どなたかこの曲に関して詳しい事をご存知のかたがいらっしゃったらお教え下さい。

随分レスが遅れてしまい申し訳ありません。私の所有LPには以下のような解説が記してあります。マジャール語、英語、ドイツ語それにロシア語による短い解説ですが、ここでは英語のみ記しておきます。

Hust・The Ruins(Ferenc Kolcsey)
THE RUINS(1936)
the secret of the effect generated by this chorus, based on a poem by Ferenc Kolcsey, is the technique of imitation, stemming from the text, the contrasting of solo and tutti parts and extraordinarily vigorous unison stress.

解説というより演奏技法・アナリーゼと言って良いと思います。この通りに演奏すれば確かにかなりの効果が得られそうですね。尚Ferenc Kolcsey の o にはウムラウトがついております。

尚、私の所有LP、演奏団体等についてはhttp://www.janis.or.jp/users/kaito/DISCOGRAPHY.htm
のChoral Works 3 (Mixed & Male Chorus)
をご覧下さい。

[883] お願いします! 投稿者:モエモエ 投稿日:02/09/16(Mon) 20:06
はじめまして。私は高校(混声)で合唱をしているのですが、今まで他の合唱団の演奏などを聴いてきて、自分もコダーイの曲を歌ってみたいと思っています。
コダーイの楽譜を手に入れるにはどうしたらいいのか、教えてください。 お願いします。

[884] Re: お願いします! 投稿者:tombi 投稿日:02/09/16(Mon) 21:59 <URL>
先ずは
http://www.panamusica.co.jp/
のサイトを訪れてカタログからコダーイの部分を見てください。
しかし、その前にどんな曲を歌いたいかが先になるとは思いますが。
上記サイトには有名曲はあります。

[886] すんばらすぃ!夢のようです(Re^2: お願いします!) 投稿者:聖体拝領 投稿日:02/10/31(Thu) 21:19
 tombiさん、こんばんは。

> 先ずは
> http://www.panamusica.co.jp/
> のサイトを訪れてカタログからコダーイの部分を見てください。
> しかし、その前にどんな曲を歌いたいかが先になるとは思いますが。
> 上記サイトには有名曲はあります。

 すばらしい!
 こんな夢のようなサイトがあったとは!

 私が中学生だったころ、世界の片隅に埋もれているダイヤモンドの
ような楽譜を探し出して、手に入れたいと願っていました。
 もちろん、ど田舎の少年にとって、楽譜を手に入れる方法さえ、
まったく見当が付きませんでした。
 東京に出て、音大の図書館に行って、書庫の底を探せばいいのかな
とは考えたのですが、そもそも音大どころか東京に行くことすら無理
でした。

 ところが、このようなサイトがあり、自宅にいながら世界の楽譜を
探せるなんて、想像もできず、夢のようです。
 まさに、IT革命ありがとう!と言いたい気持ちでいっぱいです。

 それでは。

[885] Re^2: お願いします! 投稿者:モエモエ 投稿日:02/09/19(Thu) 19:26
ありがとうございました。 
早速見てみます!

[880] クーセヴィツキー+BSO 投稿者:月注斎 投稿日:02/08/17(Sat) 11:18 <URL>
残暑お見舞い申し上げます。
今年も近畿圏での佐渡裕版ヤングピープルズコンサート終わり、夏ももぬけの殻状態ですが、いかがお過ごしでありましょうや?

さてさて、セルゲイ・クーセヴィツキーと言えばボストン交響楽団。NAXOSレーベル(ヒストリカル・シリーズ)で面白い音盤見つけて来ました。

バルトーク「管弦楽のための協奏曲」

1944年12月30日、シンフォニーホールからのライヴ放送が音源とのこの演奏、当然のように音の良さを求めるべくもありません。

しかし。この日付から見ると殆ど初演同然の演奏ですよね。
しかも、最終楽章のフィニッシュが今まで聴いたことなかった初版なんですよ。

実際ブージー&ホークスのポケットスコアで確認すると、こっちの結尾がオリジナルで、今普通に演奏されてるお馴染みの華々しいシメはオルタナティヴ・ヴァージョンなんですね。

演奏をどうこうする言うつもりはありませんが、歴史的記録としては興味が尽きません。

スキモノの同士の皆さんには是非!

ちなみに同時収録は「展覧会の絵」、1943年10月9日のライヴです。

[881] Re: クーセヴィツキー+BSO 投稿者:tombi 投稿日:02/08/18(Sun) 15:46
月注斎殿、こんにちは

> 残暑お見舞い申し上げます。
有り難うございます。こちらからもお見舞い申し上げます。今日は台風のせいか、比較的過ごしやすい1日です。

> さてさて、セルゲイ・クーセヴィツキーと言えばボストン交響楽団。NAXOSレーベル(ヒストリカル・シリーズ)で面白い音盤見つけて来ました。
> バルトーク「管弦楽のための協奏曲」
> 1944年12月30日、シンフォニーホールからのライヴ放送が音源とのこの演奏、当然のように音の良さを求めるべくもありません。
> しかし。この日付から見ると殆ど初演同然の演奏ですよね。

ほう、これは珍しい音源ですね。「オケコン」は1944年12月1日、BSO、カーネギーホールで初演が行われている(音楽之友社:名曲解説全集)のですが、ライナー婦人のカルロッタによるとボストンで初演と記されています。又「バルトークは初演について、「最高の演奏だった。クーゼビツキーは私の曲に夢中になっていて、過去25年に書かれた最も素晴らしいオーケストラ曲だ、とまで言ってくれた」と書いています。しかし、クーセビツキーはなぜかこの曲を録音せず、「世界初録音」を行ったのはライナーである。とライナー盤のライナーノーツに書かれています。NAXOS盤は放送音源なのでこの記述は正しいでしょう。クーセビツキーにとっての偶像的な存在がバルトークやストラヴィンスキーではなくてショスタコーヴィッチだったところから4楽章スケルツオのショスタコーヴィチの第7の引用は痛烈な批判が籠められているとのこと。「アメリカの大衆の好みに応える作品を・・」という依頼者側に対して、「彼らの期待するいささか下品で迎合的な音楽に復讐する」試みであったことにクーセビツキーが気づいたか否かと思っていたのですが。およそ1ヶ月後の録音。歴史的にも興味あるものと言えそうです。

> しかも、最終楽章のフィニッシュが今まで聴いたことなかった初版なんですよ。
> 実際ブージー&ホークスのポケットスコアで確認すると、こっちの結尾がオリジナルで、今普通に演奏されてるお馴染みの華々しいシメはオルタナティヴ・ヴァージョンなんですね。

コーダは複合3部形式のBの主題が金管にffで出て結びとなり、その後Aのb主題の下行長三度音形の反復で曲を閉じますが、おそらくBの部分のことを言っておられるのでしょうね。手元にスコアはないので判りません。

> 演奏をどうこうする言うつもりはありませんが、歴史的記録としては興味が尽きません。
まさにそう思います。

> ちなみに同時収録は「展覧会の絵」、1943年10月9日のライヴです。
こちらもBSOだけに興味ありますね。

[882] BB対DS 投稿者:月注斎 投稿日:02/08/20(Tue) 00:34 <URL>
バルトークのタコ7嫌いは「管弦楽のための協奏曲」を聴く人にはつとに知られた挿話ですね。

ぼくもそれが影響して長らくタコ7黙殺して来ました。特に第1楽章の「戦争の主題」のラヴェルのボレロ丸出しな展開とか。

しかし仮にも19歳で第1交響曲が国際的に評価されたショスタコーヴィチです。「俗悪」で斬って捨てて、省みなくて本当に構わないのか?
とくに、気の毒なベーラとは異なって15番まで続く交響曲の履歴を知る現代人にしてみれば・・・

ショスタコにしてみたら、「ブラームスの1番てベートーヴェンの第九に似てる」と言われるのと同様、承知の上だったんだと思います。

今ではタコ7、大好きですけどね。特に第3楽章。タコのアダージョはほんとにロシアですから。

バルトークにはまさか共産党独裁政権下での生活など想像も出来なかったからなんでしょうね、あの「おけこん」でのレスポンス。